仁川の桜吹雪に舞った名門の令嬢
アマノチェリーランが他馬を制してハナに立ったのですが、アストンマーチャンが懸ってしまい、鞍上の抑えが利かないまま2番手を追走、その後ろにダイワスカーレット、カタマチボタン、ショウナンタレントらが続いて、全体としては落ち着いた流れでレースが進んでいきました。
ウォッカは先団の直後でダイワスカーレットを見ながらの競馬で、それほど馬群がバラけることなくコーナーに差し掛かり、勝負は長くなった最後の直線に持ち込まれます。
直線に入ろうかというところでウォッカが前を行くダイワスカーレットに競り掛けに行きますが、ダイワスカーレットはこれを突き放し独走態勢に入ります。
ウォッカは競り掛けていったときに体がヨレてしまい、体勢を立て直して追いすがるものの、後ろは引き離せても前との差は詰まることなく、ダイワスカーレットがそのまま1着でゴール板を通過、3着には後方から猛然と追い込んだローブデコルテをハナ差押えて、カタマチボタンが粘りこみました。
先着した上位3頭までが中団よりも前でレースを進めた馬たちで、4,5着に直線勝負に掛けた馬が入線、そして出走馬中上がり最速を計時したのは4着ローブデコルテと5着イクスキューズの2頭、ついで0.1秒差で勝馬ダイワスカーレットと2着のウォッカですから、上位2頭がどれだけ強いかが分かると思います。
勝ったダイワスカーレットは、姉が2001年桜花賞3着馬ダイワルージュ、そして3歳時には皐月賞を勝ち、本格化した昨年はマイルCSと天皇賞(秋)のタイトルを獲ったダイワメジャーが兄という「スカーレット」の名に恥じない名門の令嬢、名作「風と共に去りぬ」から名付けられたその期待にしっかり応えました。
ローテーションを見ると、2戦目で中京2歳Sを勝っており、近年このレースはクラシックにつながる重要なレースとして注目しているのですが、今年もしっかり本番に結びついてくれました。
ウォッカは距離適性を考えるとオークスの舞台は厳しそうにも思えますが、そこは父がダービー馬のタニノギムレット、どこまで巻き返せるか、個人的にはこのあとのフローラSに期待したいところです。
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