牡牝クラシックが存在する意味
牝馬による初のダービー制覇、しかもレコード勝ちのおまけつきでしたが、少し考えてみたいことがあります。
レースは皐月賞を逃げ切ったヴィクトリーがよもやの出遅れ、ハナに立ったのはアサクサキングス、サンツェッペリンもこれに続きました。
皐月賞で後方から進んで届かなかったアドマイヤオーラ、フサイチホウオーが中団の前に付けて、ウォッカは馬群の内側でベストポジションをキープして向上面を進みます。
4コーナーを回っても前の2頭は脚色が鈍ることなく直線の内を粘り込みを図りましたが、道中内側を楽に追走できたウォッカが満を持して馬場の真ん中に出て追撃を開始、アドマイヤオーラとフサイチホウオーもこれを追いかけますが、脚が溜められなかった分だけ伸びがありませんでした。
道中経済コースを追走でき、スムーズなレースが出来たわけで、何もかもうまく運んだ、恵まれていたとはいえ、直線ではしっかり上がり最速を繰り出しているわけで、ウォッカは間違いなく強いのでしょうが、それ以前にひとつ、自分として気になることがあります。
牝馬には牝馬のクラシックロード、牡馬には牡馬クラシックロードがあります。
それぞれに決まったステップがあり、その歴戦の中で世代の中のそれぞれのNo.1を決めていくのがクラシックの意味ではないかと思っています。
確かに牝馬のウォッカが参戦したことで日本ダービーとしては盛り上がったわけですが、前の週に行われたオークスはなんだったんでしょうか。
古馬路線、とくにマイル路線については牝馬でも牡馬に対等に渡り合うシーンが良く見られますから、厳密に牡牝で分ける必要はないと思いますが、3歳世代に行われるクラシックについてはその世代の序列を決めるレースでもあるので、牝馬クラシック路線における「牝馬限定」という条件と同様に「牡馬限定」というのを付けても良いと思います。
まぁ、トライアルレースをのぞく臨戦過程となるレース(たとえば東京スポ杯2歳Sとかきさらぎ賞など)までは必要ないでしょう。
とはいえ、牝馬に軽く蹴散らされてしまった牡馬勢も情けないといえば情けないですね。
ひと夏越して秋には最後の冠を巡って激闘が再び始まるわけですから、その時には菊花賞の冠に恥じないレースを見たいものです。
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