「馬券を買う」ということ
また、その流れの中で馬券を買うということについても少し書きました。
現在は簡単にインターネット投票ができますので、「馬券」というものを意識するということが少なくなっていると思いますが、ちょうどこの週末にいろいろと思ったことがあったので、お盆休みの余暇を使って書いてみたいと思います。
8月13日にオープンしたエクセル浜松はJRAの場外馬券売り場です。
JRAは場外馬券売り場の形態としてはWINS(ウインズ)を思い浮かべる人が多いのではないかと思いますが、もうひとつ展開しているのがエクセルという有料定員制の場外馬券売り場です。
WINSは全国に32か所、エクセルは11か所の施設が稼働しており、今回のエクセル浜松は12番目のエクセルとしての開業になります。
こうして書くとWINSとエクセルは別施設であるかのように受け取られるかもしれませんが、札幌や浅草、汐留、広島など多くのエクセル施設は同じ建物の中で営業しているケースが多く、単独で営業しているのは関東地方の田無と伊勢佐木、あとは九州地区の博多のみでした。
関東地方にはWINSが散在していますし、九州地区に関してはやや距離があるものの同じ福岡県内の北九州市にWINS八幡がありますので、他地区と同様にWINSとエクセルの関係については一応似たような構図とも見られないこともありません。
今回新規に開業したエクセル浜松については、JRAの場外馬券売り場としては静岡県初の施設ですし、JRを利用して列車でWINS名古屋を利用するというのも不可能ではないものの、100kmを超える距離であることを考えるとお世辞にも近いとは言いづらいですね。
これまでは標準の場外馬券売り場のとしてWINSがあり、混雑を嫌ったり、落ち着いた雰囲気の中で競馬や馬券購入を楽しみたいという客層向けにはエクセルにてサービスを提供するという構図だという認識でしたので、その意味でエクセル浜松は真に単独施設なんだな、と思いました。
そう考えた時に浮かんだ疑問が「何故このタイミングでエクセルを設置したんだろう」というものです。
インターネットなどのサービスを利用して馬券を買えないファンのこと考えたり、それこそ新規の競馬ファンやギャンブラーを取り込もうとするのであれば、有料ではなく誰でも気軽に利用できる無料の施設であるWINSを設置するべきでしょう。
入場料収入が目的ということであれば固定客をつかむ必要があり、そのためには相応のサービスなり魅力なりが必要になりますが、それよりはライトなギャンブラーや競馬ファンを呼び込んでユーザーを増やすことの方が対コストの面でも有利ではないでしょうか。
ちなみに初日に関しては定員786席に対して約8割ほどの入場者だった模様で、まだ競馬としてはオフシーズンの数字といえ、物珍しさだけで終わって数字が落ちるようであれば、固定客をつかむなどというのはとても難しい話になります。
自分の場合でも、通常であればWINS名古屋への交通費の分で当ブログで提供している予想の買い目点数分は購入できてしまうので、WINSへは足が遠のいているのが現状です。
これにエクセルへの入場料が加わるとなれば1週間分の予算にもなりかねないというのが正直なところですから、それならインターネットや携帯電話からで済ませてしまおうという気持ちになってしまうのは、客単価が下がっている今の経済状況であれば想像に難くありません。
そういった客層を取り込む、開拓するというのがJRAにとって売り上げを確実にするための方法であり、そのためにはWINSの方が適していた、と考えた次第です。
「馬券を買う」というと電話やインターネットからでもできるイメージがありますが、細かいことを言うと電話やインターネットの場合「投票ができる」ということなんですよね。
「投票」というのは「勝馬投票」のことなので、「馬券」イコール「勝馬投票券」であることを考えれば間違いではないものの、当然のことながら電話やインターネットからでは手元に「馬券」という形のあるものは残りません。
「馬券」という形で手元に残したい時にはWINSやパークウインズ、開催競馬場へ出向いてマークシートを塗って窓口か機械にて購入することになります。
そして、ここまで僕が形のある「馬券」の購入にこだわっている理由は、「馬券」が紙切れとしての存在価値、利用価値があるからです。
記念馬券や応援馬券という言葉を聞いたことがある人もおられるでしょうが、POG(ペーパーオーナーゲーム)をしていると自分の所有馬がデビューする新馬戦の単勝馬券を購入、コレクションするということもできますし、友人や知人の結婚式などに縁起の良い名前の馬の出走を見つけてその単勝馬券をプレゼントする…ということもできます。
インターネットでも購入した買い目に対して馬券の画像を表示するサービスを始めましたが、負荷を考慮してJRAのサーバーにアクセスしない仕組みを採用しているため、特別レースのレース名や単勝、複勝馬券の馬名などは表示がされないこともあり、やはり実際に購入する「馬券」に勝るものはありません。
さすがにWINSを全ての都道府県に設置しよう、などという無謀なことを言うつもりはありませんが、一競馬ファンとして、気軽に「馬券を買う」ことのできる環境が身近に増えるといいかなぁと思った夏の午後でした。
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