馬券の点数と配当
馬券は購入点数を多くすれば的中確率は増えていきますが、その分金額が増えて回収率は落ちていくので、その辺りのバランスをどう考えるかというのが重要なポイントの一つになります。
馬券の種類は過去に『不定期競馬コラム~予想の軸と馬券』で触れましたが、現在は全部で9種類あります。
それぞれ的中させる内容が違うので、その内容によってどれくらいの点数を買うのか、という目安は変わってくるのですが、一つ言えるのは「少ない点数で購入、的中させるのが効率が良い」ということでしょう。
極端な話ですが、配当の安い複勝馬券であっても、1点づつ購入して全て的中させることができれば回収率が100%を下回ることはありません。
逆に的中しづらい馬券は配当が高いのですが、1点で的中する難易度も相応に高く、そうなると予想を反映させる意味も含めて、購入点数は増える方向になっていきます。
この「的中しづらい」というところで、各馬券種と点数のバランスになってくるわけです。
その馬券を購入する「点数」と的中した時の「配当」、その馬券を的中する「難易度」のバランスは、予想方法や馬券購入に充てられる予算といった馬券購入者の事情によるものなので、一概に言えません。
ただ「点数」と「配当」については、馬券の種類によっては同じ「難易度」であっても変わってくる部分はあります。
例えば馬連と馬単というのは、馬単のウラとオモテを購入することで馬連と同じ的中条件になりますが、購入点数が2倍になっても、配当はその金額に幅が生じてきます。
これが3連複と3連単になると、3連複では着順は関係なく組み合わせとして1通りのものが、3連単では全6通り存在することになり、配当の金額の幅も大きくなります。
ここで配当に注目して見ると、当然のことですが、3連単では人気馬が1着の時には安目の配当、3着の時には高めの配当ということになりますが、3連複では1着でも3着でも配当は同じ金額です。
つまり、連単系の馬券では人気馬の着順がアトになるだけで配当が高くなるという馬券的な妙味が発生するのですが、連勝系の馬券では人気馬の着順は関係なく、馬券に結果に絡んだ瞬間に配当が安くなるという美味しくない状況になってしまうのです。
このことを踏まえて馬券の種類を考えると、連勝系の馬券では1番人気の馬は3連複の方が馬券に絡む確率は大きくなる分、配当が安くなりやすいという見方もできます。
もちろん1番人気の馬が3着を外すという結末もあり得ますから、その際には配当は相応に大きくなりますが、その確率と点数、そして配当を考えるとどうでしょうか。
1番人気が馬券に絡む確率については諸説ありますが、だいたい60~70%くらいというのが多く見られる数字であり、逆に言うと数字だけを見れば1番人気を買わない3連複は3回に1回しか当たらないということになります。
かと言って1番人気を絡めた馬券を無条件に買うようでは、的中したとしても1番人気が絡んだ時点で配当の金額は抑えられてしまいますし、外すことになれば点数を増やした分だけマイナスも大きくなるので、回収値を考えるとプラスとも言いづらいですね。
サンプルとして最近のレースから天皇賞(秋)の結果を引用したいと思います。
1番人気はブエナビスタ、単勝2.8倍という圧倒的とは言わないまでも抜けた感のある人気具合でしたが、馬券対象一歩手前の4着に敗れました。
勝ったのは札幌記念勝ちから臨んだ7番人気のトーセンジョーダン、2着が毎日王冠勝ち馬のダークシャドウで、3着には6番人気のペルーサがブエナビスタを交わして入線、馬券としては波乱の結果となりました。
さすがに1番人気が馬券から外れると3連複でも¥22790の万馬券、3連単では¥214010という高額配当になりました。
この時4着ブエナビスタは3着ペルーサと3/4馬身の着差でしたが、ブエナビスタが3着に粘っていたとすると、3連単の配当は¥69790、3連複に至っては¥6710まで下がります。
ブエナビスタが人気を集めていた分はあるにしても、1番人気の馬が絡むかどうかで3連複の配当の金額がこれだけ変わること、そしてこの金額は馬連の配当よりも下回るということに目を向けた時に、3連複を穴狙いの馬券として盲信するのは必ずしも得策ではない、ということが言えるのではないでしょうか。
さらに言ってしまえば、馬連、馬単のように2着までを対象とする方が、点数を増やすことなく穴馬券を獲ることが可能、という場合もあります。
その時の1番人気の信頼度や人気の具合、もちろん予想の結論にもよるのですが、来ても3着までで連対はない、または軸馬にはせずに流す相手の馬の1頭、という買い目の構築をするというのがこれにあたります。
先述の天皇賞(秋)ではトーセンジョーダン-ダークシャドウの馬連で¥7020という配当で、ブエナビスタが3着に食い込んだ際の3連複よりも配当は高かったという結果になりました。
これは極端な例の一つとも言えますが、少なくとも3連複の方が穴馬券が発生しやすい、獲りやすいということ、そして馬連、馬単の配当は安くて面白みや妙味がないというのは正しくないということを表わしていると思います。
また、馬連は3連複よりも組み合わせ数は少なくなりますから、点数が多ければ好配当が獲れるという訳ではないということにもつながります。
まずは点数をいたずらに買うということは自制し、その為には購入する馬券の券種を含めた検討が必要ということを覚えておきたいと思います。
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また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。